新撰組ゆかりの寺として有名な京都の壬生寺。
厄除・延命の寺として信仰があつく、「厄除節分会」が行われる節分には多くの参拝客で賑わいます。
壬生狂言や大護摩祈祷などの行事や、ほうらくの奉納など、壬生寺独特のものが多く、とても見応えがある節分会です。
その壬生寺の節分祭の魅力を知ってもらうために、壬生狂言の説明や、ほうらくの奉納のやり方などを含め、壬生寺の節分会に関する情報をまとめました。
実はとても人気の無料ぜんざいが、いつ配られるかなんて情報もお伝えしますよ。
壬生寺の節分会の日程
壬生寺の節分会の日程と行事の開催時間は以下のとおりです。
厄除け祈祷会と星祭り修業、昇殿特別祈祷、厄除け鬼払い壬生狂言「節分」上演(13時~21時)、山伏の大護摩祈祷・稚児行列(練り供養13時~・大護摩祈祷14時~)
2月3日(当日)
厄除け祈祷会と星祭り修業、昇殿特別祈祷、厄除け鬼払い壬生狂言「節分」上演(13時~21時)
2月4日(後日)
招福ぜんざい無料接待
壬生狂言は2・3日の両日、午後1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8時の1日8回繰り返し上演されますので、あなたのご都合に合う時間の上演をご覧になると良いでしょう。
ほうらくの奉納も特に時間は決まってないので、2月2日の大護摩祈祷の時間だけ確認しておけば良いかと思います。
13時の練り供養は、聖護院の山伏さん一行とお稚児さんが壬生寺周辺を練り歩くものです。
本堂前に集まった山伏とお稚児さんたち一行は椰神社(なぎじんじゃ)へ向かい、そこでお経を上げます。
その後は法螺貝を鳴らしながら周辺を練り歩きます。
練り歩きが観たい方は、13時前からのスタンバイをどうぞ。
壬生寺の節分会の大護摩祈祷とは?
練り歩きの後は本堂前で山伏の問答・護摩壇の邪気を祓う儀式が行われ、いよいよ大護摩祈祷が行われます。
山伏さんによる法螺貝の合図で、高く積まれた護摩木に火が点けられ、座主が祈祷を始めます。
こうやって護摩木を焚き上げることで、厄除け開運を祈願します。
…こうやって文章だけ見ても、ピンと来ないと思いますので、こちらの動画でご確認下さい。
ご覧のように尋常じゃない勢いで煙が立ちこめかなり煙いですし、灰も飛んでくるのでオシャレ着では行かないことをおすすめします。
壬生寺の節分会と言えば狂言!
壬生寺では2月2日・3日には、重要無形民俗文化財の壬生狂言三十番のうちの一つである「節分」が、繰り返し上演され無料観覧できます。
「節分」は節分の豆まきにちなんだ演劇で、人間はまめになること(勤勉に努め、精進すること)が大事であり、そのことによって、鬼(のような不幸や災難)を追い払い、福を得ることが出来る、という内容の狂撃です。
特徴は、演者が仮面をつけ一切のセリフを用いずに演じるというパントマイム形式の無言劇だということです。
700年前の鎌倉時代にた円覚上人が、教えを聞きに来た人々に、分かりやすいよう伝わりやすいように考えついた無言劇が壬生狂言の始まりと言われており、その形を今も受け継いでいるというわけです。
こういうふうに書くと「なんだか難しそうだな」と敬遠されそうですが、元が民衆にも分かりやすいように作られたものだけあって、見てるとなんとな~く筋は分かりますし、思わず笑っちゃうような場面もあります。
狂言自体、そう堅苦しいものではなく、普通に笑って観るものですからね。
伝統芸能だとか重要無形文化財といった言葉に怯えず、楽しく観てあげて下さい。
1回40分ほどで終わりますので、そう長いものではないので本当に気楽に楽しんで下さい。
ただ、当日はすっごく混むので、上演時間ぴったりに行っても規制がかかって入場できません。
時間に余裕を持って行かれることをおすすめします。
壬生寺の節分会では炮烙(ほうらく)を奉納しよう
壬生寺の節分会には「厄除けほうらく」の屋台が何軒も出ています。
「炮烙(ほうらく)」というのは素焼きのお皿みたいなもので、ここに家族の名前・性別・年齢を書いて奉納します。
奉納した人はその年の災厄を免れて福徳を得るとされています。
炮烙の書き方という見本があるので、それを真似て書いて下さいね。
毛筆だから、ちょっととまどうかも。
ほうらく1枚500円、奉納料100円の合計600円が必要です。
一度に支払うのではなく、ほうらくを買う時に500円、奉納する時に100円、とやや面倒な支払い方法になってます。
このほうらくは、節分会の時には奉納するだけです。
4月に行われる壬生大念仏狂言奉納公演の際に演じられる「炮烙割り」で舞台から落とし割られます。
この時に厄と一緒に割ってもらうことになり、これでようやく厄払いとなります。
節分会でほうらくを奉納した方は、ぜひこの炮烙割りも観に行って下さい。
重ねて置いてある大量のほうらくを、舞台から落とし割っていく様は、なかなかの迫力ですよ。
ちょっとホコリっぽいですけどね。
壬生寺の節分会で人気の厄除けのお守り
厄除けで有名なお寺だということもあり、節分には厄除けのお札や「開運起き上がりダルマ」、あらゆる災難困難の身代わりとなってくれる「身代り御守」などが売られています。
自宅から古いお札やお守りを持っていって奉納し、これらの厄除けのお守りを買ってみてはいかがでしょうか?
「開運起き上がりダルマ」は見た目も愛らしく、お土産として喜ばれるものなので、旅行に来た方はどなたかへのお土産にどうぞ。
古いお札を納めに行く場合ですが、壬生塚や歴史資料館の入場料は必要ありません。
持っていった古いお守りなどは、専用のテントで引き取ってくれます。
テント内にはベルトコンベアーが置かれており、そこに乗せられ運ばれていくので、有り難みが半減する感がありますが、人が多いから仕方ないのかな?と思います。
壬生寺の節分会では無料ぜんざいが出る
壬生寺では2月4日の10時から、先着1,000名様に無料で招福ぜんざいがふるまわれます。
「本堂前に備えてあった鏡餅を使ったぜんざいだから、ものすごい利益がありそう」という理由よりも、その美味しさゆえに人気があるぜんざいです。
だいたい40分くらいで終了してしまいますので、ぜんざいを食べたい方は9時半くらいには着いておきましょう。
運良く食べられた場合は、1年間の無病息災を祈願しながら味わって食べて下さいね。
壬生寺の節分会には豆まきはない
「で、いつ豆まきするの?」って思ったあなた。
残念ながら壬生寺では節分に参拝者に豆をまく行事がありません。
これも壬生寺独特の特徴といえば特徴ですね。
よって、誰か芸能人が豆まきに来るなんてこともまずないので、そういったイベントは期待しないように。
壬生寺への行き方
バスで行く
京都駅烏丸口前にあるバスターミナルへ行き以下のバスに乗って下さい。
- 京都市営バス26, 28号系統に乗り「壬生寺道」で下車
- 京都バス71, 72, 73, 75系統に乗り「壬生寺道」で下車
かなり大きなターミナルなので、バスロータリー正面の案内板を見て、きちんと乗り場を確認して下さいね。
下車して南へ約200mほど行けば壬生寺があり迷わないのは良いですが、バス自体が渋滞にはまってしまうと着くまでに時間がかかるので、時間の余裕をもって行って下さい。
通常は30分以内に着きます。
電車で行く
少し歩かないといけないのが玉にキズですが、周辺には新撰組ゆかりのものも多いので、新撰組が好きな方はコチラのルートの方が楽しいかも。
車はおすすめしない
壬生寺の門前にコイン駐車場がありますが、たった8台分しかありません。
また周辺にコインパーキングがありますが、京都らしく道がものすごく狭いため運転に非常に気を使います。
普段から周辺を車で走ってる方以外は、交通機関を使うことをおすすめします。
壬生寺周辺マップ
まとめ
壬生寺の節分会の日程や独特の行事の詳細などをまとめましたが、お役に立てたでしょうか?
壬生寺独特の行事を観て伝統文化を感じつつも、周りの屋台を冷やかすなど気楽に楽しめもする節分会です。
当日行かれる方は、防寒に気をつけて楽しんできて下さいね。
時間がある方は壬生寺と並んで「京都の節分祭」で有名な吉田神社にも足をお運び下さいね。
コメント